シックハウスの原因
ガイドライン
2000年12月に厚生労働省によりシックハウス症候群の原因となる代表的な8つの化学物質の室内汚染濃度のガイドラインが設定されました。
8つの化学物質とは、「ホルムアルデヒド」、「トルエン」、「キシレン」、「パラジクロロベンゼン」、「エチルベンゼン」、「スチレン」、「フタル酸ジ-n-ブチル」、「クロルピリホリス」です。
ガイドラインの数値を超える住宅はほとんどが新築の住宅です。
ホルムアルデヒド
ホルムアルデヒドとは刺激臭のある無色の気体です。
水に溶けやすく水溶液はホルマリンと呼ばれ、消毒剤や防腐剤、樹脂の原料などとしてとして使用され、その樹脂は接着剤、塗料、食器、繊維などに加工され、広く使用されています。
シックハウスの主な原因とされ、症状としては一般的にのどの痛み、頭痛、めまい、吐き気、皮膚のかゆみなどがあげられます。
トルエン
トルエンとは、揮発しやすい化学物質で、無色、可燃性の液体で特異臭があります。
この性質を利用して染料・爆薬・合成樹脂などの原料、また溶剤として広く用いられ、また、シンナーの主成分でもあります。
キシレン
キシレンとは有毒で引火性のある無色透明の油状液体です。
石油の改質油から抽出され、有機溶剤・合成樹脂の原料にします。
また、工業用の溶剤として広く用いられていますため、「シックハウス症候群」だけでなく、道路沿線の生活環境や工場や研究室の労働環境の安全の観点からも大変重要な物質です。
パラジクロロベンゼン
パラジクロロベンゼンとは揮発性有機化合物の1種で、常温で白い結晶の固体で特有の刺激臭があります。
主に衣類の防虫剤やトイレの防臭剤として使われており、トイレのウジなどに忌避効果があるといわれ、市販の防臭剤のほとんどの成分に使われています。
動物実験でアレルギー疾患や肝臓障害などが指摘され、最近では頭痛、めまいなど化学物質過敏症の原因になるともいわれています。
エチルベンゼン
エチルベンゼンとは常温では無色透明な液体で、主にポリスチレンの原料として使用されています。
また、油性塗料、接着剤、インキなどの溶剤としても広く使用されています混合キシレンの成分としても使用されています。
シックハウス症候群との関連性も高いとされていますが、体内に取り込まれても代謝され速やかに排出されるため、体内への蓄積性は低いと考えられています。
スチレン
スチレンとは芳香性のある無色の液体であり、エチルベンゼンの脱水素によって作られます。
熱・触媒の存在で容易に重合してポリスチレンとなり、合成樹脂・合成ゴムの製造原料などに利用されています。
発泡スチロール、断熱材、床材などの原料でもあり、シックハウス症候群の結膜の刺激的症状の原因の一つとも言われています。
フタル酸ジ-n-ブチル
フタル酸ジ-n-ブチルは、建築用材としてはラッカー、接着剤、レザーなどの原料や各種合成樹脂の可塑剤として利用される。
高濃度の蒸気は粘膜刺激作用がありますが、その揮発性は低いため、ガス暴露による中毒の危険性は実際的には小さいと考えられています。
クロルピリホリス
クロルピリホリスは、主に防蟻剤、殺虫剤などに利用されており、人体への影響としては、低濃度暴露の場合、倦怠感、頭痛、めまい、悪心、嘔吐などの症状を示すことが報告されています。
また、ラットの毒性試験の結果では、クロルピリホスは低用量でも新生児に影響を及ぼす可能性があるという結果が出されています。
カーテン
シックハウスで問題となるカーテンは一般家庭用のカーテンではなく、防災用のカーテンです。防炎カーテンは医療施設や商業施設での設置が義務付けられています。
防災カーテンの、防炎加工に使用される難燃剤がシックハウスの原因物質を含むと考えられます。
具体的に言うと、防炎カーテンには生地に有機リン化合物やハロゲン含有ビニールなどを加えて燃えにくくしたものと、一方では、生地にリン、窒素、チタン化合物などを染み込ませたものの2つがあり、とりわけ後者の有機リン加工物が危険であると考えられます。
また、防炎加工されていても火災時に燃焼は避けられません。燃焼が始まると有毒な塩酸ガスや青酸ガスを含んだ煙が大量に発生します。
